今週の総括

【今週の総括】JWNET再資源化等の情報|報告区分修正と一覧表示【シリーズ完結】

公開日:2026年10月31日/最終更新日:2026年11月1日

このページは、JWNET「再資源化等の情報」操作解説シリーズの完結編(総目次)です。

公式操作マニュアル第1章〜第9章に対応する解説記事を、章ごとに探せるように整理しました。制度全体の概要から知りたい方は、JWNET「再資源化等の情報」完全ガイドをご覧ください。

こんにちは、株式会社ケイ・システムの小島です。

2026年9月から10月にかけて、JWNETの「再資源化等の情報」について、基本設定からパターン作成、報告、照会、修正まで、処分業者向けの操作方法を解説してきました。

今週は、最後の2つの操作を取り上げました。

  • 10月27日:処分終了報告の「中間」「最終」を修正する方法
  • 10月29日:照会一覧・修正一覧などに表示する項目を設定する方法

これで、JWNET公式「再資源化等の情報 操作マニュアル 暫定版Ver.2.0【処分業者向け】」の第1章から第9章までに対応する操作解説が、一通りそろいました。

ただし、マニュアルの操作を覚えることと、2027年4月からの報告に対応できることは同じではありません。処分方法や処理後物の種類・量、後工程の情報など、JWNETへ入力する前にそろえておくべき情報があるからです。

今回はシリーズの締めくくりとして、今週の2記事を振り返り、これまでの解説記事を章ごとに整理します。最後に、2027年4月までに処分業者が確認しておきたい準備チェックリストも掲載しました。

まず結論(30秒)

2027年4月(施行)から、JWNETの「処分終了報告(報告区分:最終)」と「最終処分終了報告」では、再資源化等の情報の入力が必須になります。2027年3月末までは任意入力です。

今週取り上げた2つの操作は、目的が異なります。

操作押さえること
報告区分の修正10月27日の記事修正操作が正常に終わっても、排出事業者の承認によって修正が成立するまでは完了ではありません。承認状況と、その後の報告まで確認します。
一覧表示の設定10月29日の記事一覧に表示する項目を選ぶ設定で、報告済みの内容は変わりません。設定後に、必要な項目を実際の一覧で見つけやすくなったか確認します。

準備から運用までは、次の6段階で考えると整理しやすくなります。シリーズの記事は、総目次で章ごとに探せます。

図解|再資源化等の情報の準備・運用は6段階ケイ・システム推奨の実務整理

  1. 01情報整理処分方法・処理後物・後工程を把握する確認:自社と委託先の処分方法、処理後物の種類と量、後工程の有無特別レポートで課題を確認
  2. 02基本設定JWNETに必要な設定を登録する確認:処分方法、処理後物の種類、処分事業場総目次の第1章へ
  3. 03パターン作成処理経路と割合を整理して登録する確認:自社完結か後工程ありか、割合と基準重量総目次の第2章へ
  4. 04報告正しい報告区分を選び、必要な情報を入力する確認:報告区分、基準重量、処分量・処理後物の量総目次の第3章へ
  5. 05照会・確認報告内容を一覧・照会・CSVで確認する確認:表示単位、照会とCSV保存、情報抽出、一覧表示総目次の第4・5・6・9章へ
  6. 06修正・管理修正・承認・後続の報告を管理する確認:修正の方法、報告区分、排出事業者の承認、最終処分終了報告総目次の第7・8章へ

この図は、JWNET公式の画面操作の順番を示すものではなく、株式会社ケイ・システムが推奨する実務上の準備・運用の整理です。なお、公式マニュアルP.3の「『再資源化等の情報』の報告までの流れ」も、基本設定の前の「情報の整理」から始まっています。

【2026年10月31日時点の注意】再資源化等の情報は、2027年3月末までは任意入力です。本記事は2026年10月時点の公式資料に基づいています。JWNETの画面や仕様は変更される可能性があるため、最新のJWNET公式情報をご確認ください。

目次
  1. 2027年4月から、処分業者の報告は何が変わる?
  2. 10月27日の振り返り|報告区分の修正
  3. 10月29日の振り返り|一覧表示画面の設定
  4. 報告区分修正と一覧表示設定の違い
  5. 【保存版】操作シリーズ総目次(第1〜9章)
  6. 2027年4月までの準備チェックリスト
  7. 電子化しても事務が楽にならない理由
  8. 小島の実務メモ
  9. よくある質問
  10. まとめ
  11. ケイ・システムへのご相談
  12. 関連記事
  13. 監修・執筆者プロフィール/免責事項
  14. 参考文献

1.2027年4月から、処分業者の報告は何が変わる?

廃棄物処理法施行規則の改正(2025年4月公布)により、2027年4月から、電子マニフェストを使用する処分業者は、最終処分の報告にあわせて新たな情報を報告することになります。

JWNET公式情報

  • 入力項目が追加されるのは、処分終了報告(報告区分:最終)と最終処分終了報告です。
  • 追加されるのは、処分方法、処分方法ごとの処分量、処分後の産業廃棄物または再生される物の種類及び量などの情報です。
  • 対象は、最終処分が終了するまで、または再生を行うまでの処分です。
  • 2027年3月末までは任意項目のため、従来の入力方法で報告できます。
  • 2027年4月1日以降は必須項目となり、未入力の場合は処分終了報告(最終)・最終処分終了報告を完了できなくなります。

出典:JWNET「電子マニフェストの項目追加」、公式FAQ Q11-011、「説明会でよくあるご質問」No.12(2025年12月掲載)をもとに要約

これまでよりも詳しく、廃棄物がどのように処理され、何がどれだけ発生したのかを報告する仕組みです。報告された情報は、排出事業者も電子マニフェストで確認できるようになります。

法令上の義務・JWNETの仕様・実務上の準備を分けて考える

区分内容
法令上の義務処分業者が、電子マニフェストによる最終処分の報告にあわせて、処分方法や処分後の物の種類・量などを報告すること
JWNETのシステム仕様処分終了報告(最終)と最終処分終了報告に入力項目を追加。2027年4月1日以降は、未入力のままでは報告を完了できない
実務上の準備ケイ・システムの推奨任意入力の期間に、処理情報の整理、パターンの作成、報告の試行、確認・修正の手順づくりを進める

2026年10月現在は準備期間です

2027年3月末までは追加項目が任意のため、今すぐ全案件について入力しなければならないわけではありません。

しかし、施行の直前に準備を始めると、過去の処理記録の整理、委託先への確認、パターン作成などが一度に重なるおそれがあります。任意入力の期間を、処理情報の整理と運用テストに活用することをおすすめします。

JWNETは2026年10月23日に、処分業者向けの動画「処分業者向け 項目追加説明会 〜ゼロから学ぶ、情報のまとめ方とパターン作成の進め方〜」を掲載したと案内しています(JWNETのお知らせ)。制度の最新情報や説明会の開催情報は、JWNET公式「電子マニフェストの項目追加」でご確認ください。

2.10月27日の振り返り|「中間」「最終」の報告区分を修正する

10月27日の記事では、処分終了報告で選んだ[報告区分]を修正する方法を解説しました。報告区分には「中間」と「最終」があり、実際の処理状況と異なる区分で報告した場合は、所定の手順で修正します。

ただし、「中間→最終」と「最終→中間」では、操作と修正後の対応が異なります。

中間 → 最終(公式マニュアルP.85〜88)

  • [処分終了報告の修正]で対象を検索する

↓

  • 報告区分を「最終」に変更する

↓

  • 「再資源化等の情報追加」で必要な情報を入力する

↓

  • [修正]→[OK]で修正操作を完了する

↓

  • 排出事業者の承認を確認する

↓

  • 承認後、登録状態と入力内容を確認する
最終 → 中間(公式マニュアルP.89〜92)

  • [処分終了報告の修正]で対象を検索する

↓

  • 報告区分を「中間」に変更する

↓

  • [修正]→[OK]で修正操作を完了する

↓

  • 排出事業者の承認を確認する

↓

  • 承認後、再資源化等の情報の登録状態を確認する

↓

  • 後工程の終了後、最終処分終了報告を行う

各手順の確認(承認状況・登録状態の確認、後続の報告の管理)は、修正が成立したかを確かめるためのケイ・システムのおすすめを含みます。

2方向の違い

中間 → 最終最終 → 中間
報告区分の変更
「最終」へ変更する「中間」へ変更する
再資源化等の情報
修正時に追加する(操作マニュアルP.87)修正が承認で成立した際、登録済みの情報は削除される(EDI方式接続仕様書P.2-19)。再資源化等の情報は、最終処分終了報告時に入力する(操作マニュアルP.92)
排出事業者の承認
必要必要
修正後に確認すること
承認状況、登録状態、入力した内容承認状況、登録状態、後続の最終処分終了報告
JWNET公式仕様|JWNET側の処理ルール

  • 報告区分の修正は、排出事業者の承認によって成立します。否認された場合や、一定期間承認・否認が行われなかった場合は成立しません(EDI方式接続仕様書 P.2-19)。
  • 承認待ちの有効期限は10日間です。承認・否認が行われないまま通知日から10日が過ぎると、修正または取消は無効となり、要請通知も削除されます(同 P.2-17)。
  • 「最終→中間」の修正が排出事業者の承認によって成立した際、再資源化等の情報が登録されていた場合は、その情報は削除されます(同 P.2-19)。修正操作をした時点で削除されるわけではありません。
  • 「中間→最終」へ修正するときは、再資源化等の情報の登録が必要です。最終処分終了報告済みの場合は、最終処分終了報告を取り消してから修正します(同 P.2-19)。

出典:JWNET「EDI方式接続仕様書 Ver.2.01」(2025年10月30日改訂)P.2-17・P.2-19をもとに要約。これはJWNET側の処理ルールの記載で、Web方式の画面手順は操作マニュアルP.84〜92に掲載されています。公式FAQ Q03-005・Q03-007では、処分業者が終了報告を修正・取消した場合は、排出事業者から10日以内に承認(否認)をもらう必要があると案内されています。なお、P.2-19の該当行(処分終了報告(最終)から(中間)への修正)は、原文では「排出事業者の承認により取消が成立した際」と表記されています。本記事では、報告区分の修正について記載された行として「修正が成立した際」と要約しています。

重要:修正操作が正常に終了しても、排出事業者の承認によって修正が成立するまでは、対応完了と判断しないでください。修正した日、承認状況、変更後の登録状態を確認できる仕組みが必要です。

詳しい操作はこちらJWNET処分終了報告の「報告区分」を修正する方法|中間⇔最終の操作

3.10月29日の振り返り|一覧表示に必要な項目を設定する

10月29日の記事では、JWNETの一覧表示画面に表示する項目を設定する方法を解説しました。この機能は、照会一覧や修正一覧などに表示するマニフェストの項目を選ぶためのものです。

設定は4ステップ(公式マニュアルP.94〜95)

  • [環境設定]→[一覧表示画面の表示項目設定]を開く

↓

  • 表示項目を変更したい情報一覧を選び、「選択」をクリックする

↓

  • 表示したい項目の[表示]欄にチェックを入れる

↓

  • 「編集完了」をクリックし、「処理が完了しました」を確認する
JWNET公式仕様

  • 一覧表示画面の表示項目設定は、照会一覧や修正一覧などに表示されるマニフェストの項目を取捨選択するメニューです。報告済みのデータを変更する操作ではありません。
  • 2025年5月6日から、再資源化等の情報に係る項目が追加されています。

出典:操作マニュアル暫定版Ver.2.0【処分業者向け】P.94〜95をもとに要約。CSV出力の項目との関係や、設定が反映される利用者の範囲は、同ページに記載がありません。

「全部表示する」が正解とは限りません

項目を多く表示すれば、使いやすくなるとは限りません。日常の照会では、対象のマニフェストを見分けやすい情報が重要です。一方、再資源化等の情報を確認する業務では、処分方法や処理後物の種類・量などを見やすくしたい場合があります。どの項目を優先するかは、業務の目的によって変わります。

ケイ・システムの実務上のおすすめ

設定後は、実際に使用する一覧画面を開き、次の点を確認してください。

  • 必要な項目が表示されているか
  • 確認したい案件を探しやすいか
  • 項目が多すぎて見づらくなっていないか
  • 担当者間で確認方法を共有できているか

JWNETの必須操作ではなく、当社がおすすめする確認方法です。

詳しい操作はこちらJWNET一覧表示に「再資源化等の情報」を追加する設定方法

4.「報告区分の修正」と「一覧表示の設定」は別の操作

今週の2記事は、どちらもJWNETの設定・修正に関係していますが、目的は大きく異なります。

報告区分の修正一覧表示の設定
主な目的
「中間」「最終」の誤りを直す一覧に表示する項目を選ぶ
対象
処分終了報告の登録内容一覧画面の表示項目
登録内容への影響
承認によって修正が成立すると、報告内容が変わる報告済みの内容は変わらない
排出事業者の承認
必要承認の手続きはない
完了後に確認すること
承認状況、登録状態、後続の報告実際の一覧画面での見やすさ

データを正しく直すことと、そのデータを確認しやすく表示することは、別の業務です。この2つを混同しないことが、修正漏れや確認漏れを防ぐ第一歩になります。

5.【保存版】JWNET再資源化等の情報・操作シリーズ総目次

2026年8月から10月にかけて公開した操作解説18本を、JWNET公式「再資源化等の情報 操作マニュアル 暫定版Ver.2.0【処分業者向け】」の第1章〜第9章に沿って整理しました。ページ番号は同マニュアル(2026年4月27日改訂)のものです。

CHAPTER01基本設定P.5〜17

処分方法、処理後物の種類、処分事業場など、パターン作成の前提になる情報を登録します。

つまずきやすい点:処分方法は「どのような処理を行うか」、処理後物は「処理後に何が発生するか」です。後工程がある場合は、委託先の処分業者・処分事業場の情報も必要になります。

CHAPTER02再資源化等の情報パターン設定P.18〜35

実際の報告で使う「再資源化等の情報パターン」を作成します。

つまずきやすい点:自社で処分が完了する場合と後工程がある場合では、使うパターンの種別と整理する情報の範囲が異なります。割合は、すべてを機械的に100%にすればよいわけではありません。

CHAPTER03再資源化等の情報の報告P.36〜59

処分終了報告(報告区分:最終)または最終処分終了報告で、再資源化等の情報を入力します。

つまずきやすい点:処分終了報告で「最終」を選ぶ場合と、「中間」を選んだあとに最終処分終了報告を行う場合では、入力する場面が異なります。「中間」で一括入力した案件も、それぞれ最終処分終了報告が必要です。

CHAPTER04再資源化等の表示単位・重量換算係数設定P.60〜64

入力画面の表示単位(kg・t)と、m3・リットル・個・台の数量をkgへ換算するための係数を設定します。どちらも任意の設定です。

つまずきやすい点:表示単位は「見せ方」の設定で、重量換算係数は「基準重量を求めるため」の設定です。2つを混同しないことが大切です。

CHAPTER05再資源化等の情報の照会P.65〜69

報告した内容を照会し、必要な情報をCSVで保存します。

つまずきやすい点:照会画面でのCSV保存と、次の第6章の「情報抽出」は別の機能です。

CHAPTER06再資源化等の情報抽出P.70〜74

多くの再資源化等の情報を検索し、CSV形式のファイルとして保存します。

つまずきやすい点:1回の抽出期間は3か月以内、申込は1つの加入者番号につき最大4件までです。抽出できるのはファイル作成日の前日時点の情報です(P.71)。

CHAPTER07再資源化等の情報の修正P.75〜83

報告した再資源化等の情報の内容を修正します。

つまずきやすい点:どの終了報告で入力したかによって、修正方法が異なります。第8章の「報告区分の修正」とは別の操作です。

CHAPTER08処分終了報告の報告区分の修正P.84〜92今週の記事

処分終了報告の[報告区分]を「中間」から「最終」、または「最終」から「中間」へ修正します。

つまずきやすい点:方向によって、再資源化等の情報の扱いと後続の報告が異なります。排出事業者の承認状況まで確認します。

CHAPTER09一覧表示画面の表示項目設定P.93〜95今週の記事

照会一覧や修正一覧などに表示する項目を選びます。

つまずきやすい点:表示を変える設定で、報告内容は変わりません。報告内容を直したい場合は、第7章・第8章をご覧ください。

これまでの週次総括と特別レポート

操作の違いをまとめて確認したい場合は、各週の総括記事もご活用ください。

9月の総括

10月の総括

実務課題を深く知りたい方へ

特別レポートでは、基本設定やパターン作成に入る前の情報収集・整理の段階で、処分業者が何に困りやすいのかを取り上げています。

6.2027年4月までの準備チェックリスト

シリーズ全体を踏まえて、2027年4月までに確認しておきたいことを6つに分けました。JWNETの操作だけでなく、事前の情報整理、関係先への確認、社内の役割分担も含めています。

このチェックリストは、株式会社ケイ・システムによる実務上の確認項目です。法令で求められるのは、2027年4月から処分終了報告(最終)・最終処分終了報告で再資源化等の情報を報告することで、各項目そのものが法令上の義務やJWNETの必須操作というわけではありません。

JWNETの設定・操作に関係する項目 社内の運用ルールとして決めておく項目

① 処理情報・委託先の整理

  • 自社で行っている処分方法を整理した
  • 処理後に発生する物の種類と、量を把握する方法を決めた
  • 自社で処分が完了する処理経路と、後工程がある処理経路を分けた
  • 後工程がある場合、委託先の処分業者・処分事業場と処分内容を把握した
  • 数量を確認する資料(受渡確認票・計量票など)を決めた

参考:特別レポート

② JWNET基本設定

  • 処分方法設定を確認した
  • 処理後物の種類設定を確認した
  • 委託先などの処分事業場を確認・登録した
  • 以前の最終処分事業場設定から引き継いだ内容を見直した

参考:総目次の第1章

③ パターン作成

  • 処分終了報告用と最終処分終了報告用の違いを理解した
  • 処理経路ごとに、必要なパターンを洗い出した
  • 割合と基準重量の考え方を確認した
  • パターンを登録し、内容を見直した

参考:総目次の第2章

④ 報告操作の確認

  • 処分終了報告(報告区分:最終)の入力方法を確認した
  • 後工程がある場合の最終処分終了報告の入力方法を確認した
  • 複数一括入力を使う条件を確認した
  • 受入量など、報告の前にそろえる情報を確認した

参考:総目次の第3章

⑤ 報告後の照会・修正・管理

  • 照会・CSV保存と、情報抽出の使い分けを確認した
  • 表示単位・重量換算係数を必要に応じて確認した
  • 再資源化等の情報の修正方法を、入力した場面ごとに確認した
  • 報告区分の修正と、排出事業者の承認の流れを確認した
  • 一覧表示で、業務に必要な項目を選んだ

参考:総目次の第4章〜第9章

⑥ 社内運用・担当者間の引き継ぎ

  • 受渡確認票・計量票を現場から受け取る方法を決めた
  • 情報が不足したときの確認先と担当者を決めた
  • 修正後の承認状況を確認する担当者を決めた
  • 後続の最終処分終了報告の進み具合を管理する方法を決めた
  • いつ・誰に・何を確認したかの対応履歴を残す場所を決めた
  • 担当者が交代したときの引き継ぎ方法を決めた
  • 紙マニフェストと電子マニフェストの管理方法を整理した

参考:第7章「電子化しても事務が楽にならない理由」

チェックが付かない項目があっても、すべてを一度に片付ける必要はありません。まずは、JWNETへの登録に必要な情報がどこにあり、誰へ確認すればそろうのかを整理するところから始めてください。

7.電子化しても事務が楽にならない理由

ここまでのシリーズでは、JWNETの操作を解説してきました。しかし、電子マニフェストを導入しただけで、事務作業が自動的に終わるわけではありません。当社が支援する中でよく見かけるのは、次の4つの状況です。

① 処理後物の数量が確定していない

どう困る
計量票や現場の記録を確認しなければ、処理後物の種類・量を整理できず、報告の入力に進めません。
どう防ぐ
数量を確認する資料と、その資料を事務側へ渡す方法・タイミングを決めます。
誰が担当する
現場の担当者が計量票などを渡し、事務担当者が受け取りと整理を行います。
② 後工程の処理情報が届かない

どう困る
委託先での処分方法や処理後物の情報がないと、最終処分終了報告用のパターン作成や報告が進みません。JWNET公式の「説明会でよくあるご質問」No.11では、2次マニフェスト以降の処分業者が入力した再資源化等の情報が自動で紐づけされる機能はないと説明されています。
どう防ぐ
委託先に確認する項目、依頼の方法、確認する時期を決めます。
誰が担当する
委託先との窓口になる担当者を決め、確認した結果を台帳に残します。
③ 報告区分を修正したが、承認待ちになっている

どう困る
修正操作が終わっても、排出事業者の承認がなければ修正は成立しません。承認・否認がないまま通知日から10日が過ぎると、修正は無効になります。
どう防ぐ
修正した日、承認状況、確認する予定日を一覧で管理し、必要に応じて排出事業者へ連絡します。
誰が担当する
修正操作をした担当者と、承認状況を確認する担当者を明確にします(同じ人でも構いません)。
④ 担当者ごとに確認・管理の方法が違う

どう困る
どの記録を見るか、どこまで確認するかが人によって違うと、引き継ぎに時間がかかり、確認漏れにも気付きにくくなります。
どう防ぐ
使う一覧(一覧表示の設定)、確認する項目、連絡先、対応履歴の残し方を手順として共有します。
誰が担当する
手順をまとめる責任者を決め、担当者全員が同じ手順を使います。

4つに共通しているのは、JWNETの操作方法だけでは解決しない問題があるということです。

ケイ・システムが考える実務の流れ

再資源化等の情報を正しく報告するには、JWNETの画面の外で、次のような業務が必要になります。

  • 現場からの受渡確認票・計量票の収集
  • 収集運搬業者との連絡
  • 委託先の処分業者への確認
  • 下請け業者との調整
  • 紙マニフェストと電子マニフェストが混在する場合の管理
  • 台帳・帳簿への情報整理

担当者の注意力に頼るのではなく、現場・事務・関係先の間で正しい情報が届く流れを仕組みとして整えることが大切です。

8.小島の実務メモ|シリーズを通して伝えたかったこと

小島の実務メモ

紙マニフェストの整理や入力、電子マニフェストの導入・運用支援に携わる中で感じてきたのは、入力する作業だけを効率化しても、事務全体が楽になるとは限らないということです。

再資源化等の情報も同じです。処分方法や処理後物の種類が決まっていなければパターンは作れませんし、後工程の情報が届かなければ最終処分終了報告へ進めません。報告区分を修正したあとに承認状況を確認する人がいなければ、作業は途中で止まってしまいます。

こうした問題を担当者の努力だけで解決しようとしても、同じことが繰り返されます。だからこそ私は、人が頑張らなくても、必要な情報がそろう仕組みをつくることが大切だと考えています。

現場からは受渡確認票や計量票をLINEで送っていただく。事務側で読み取って整理し、不足があれば収集運搬業者・処分業者・下請け業者へ確認する。情報がそろったらJWNETへ入力し、入力後も照会・修正・承認の確認まで一連の流れとして管理する。これが、ケイ・システムの考える「現場を変えないDX」です。

システムへ入力すること自体が目的ではありません。正しい情報を入力できる状態をつくり、誰が担当しても確認・修正・引き継ぎができる状態をつくる。このシリーズを通して最もお伝えしたかったのは、そのことです。

9.よくある質問

Q1.再資源化等の情報は、いつから入力が必須になりますか?

JWNET公式の特設ページでは、2027年4月(施行)から追加項目の入力が必須になり、2027年3月末までは任意項目と案内されています。「説明会でよくあるご質問」No.12では、2027年4月1日以降は未入力の場合、処分終了報告(最終)・最終処分終了報告を完了できなくなると説明されています。

Q2.パターンを作成すれば、準備はすべて終わりますか?

いいえ。実際の処理内容とパターンが一致しているか、数量や後工程の情報がそろっているか、報告時に正しく入力できるかも確認が必要です。なお、公式マニュアルP.59のとおり、パターンを使わずに再資源化等の情報を直接入力することもできます。

Q3.再資源化等の情報パターンは、すべて同じ種類ですか?

いいえ。「処分終了報告」用と「最終処分終了報告」用の2種類があります。受託した廃棄物の処理経路ごとに、自社で処分が完了するか、後工程があるかによって使い分けます。詳しくは総目次の第2章の記事をご覧ください。

Q4.処分終了報告の「中間」「最終」を間違えた場合、修正できますか?

登録の状態が「登録」のマニフェストであれば修正できます。「確定情報」のマニフェストは修正できません(公式FAQ Q03-005)。修正には排出事業者の承認が必要で、承認・否認されないまま通知日から10日が過ぎると修正は無効になります(EDI方式接続仕様書P.2-17)。また、最終処分終了報告済みの場合は、最終処分終了報告を取り消してから「中間→最終」へ修正します(同P.2-19)。

Q5.再資源化等の情報の修正と、報告区分の修正は同じですか?

異なります。再資源化等の情報の修正は、報告した処分の情報の内容を直す操作で、どの終了報告で入力したかによって方法が変わります(第7章)。報告区分の修正は、処分終了報告の「中間」「最終」を変更する操作で、排出事業者の承認が必要です(第8章)。

Q6.一覧表示の設定を変えると、報告済みのデータも変わりますか?

いいえ。一覧表示画面の表示項目設定は、照会一覧や修正一覧などに表示する項目を選ぶための機能です。報告内容を修正するものではありません(公式マニュアルP.94)。

Q7.2次処理先の処理情報は、自動的に1次マニフェストへ反映されますか?

JWNET公式の「説明会でよくあるご質問」No.11では、2次マニフェスト以降の処分業者が入力した再資源化等の情報が自動で紐づけされる機能はないと説明されています。後工程の情報をどのように把握するか、委託先との確認方法を決めておくことをおすすめします。

Q8.産廃管理ソフトや外部ASPを使っている場合も、JWNETと同じ操作ですか?

画面や機能、データ連携の方法が異なる場合があります。この記事とシリーズの解説はJWNETのWeb方式に基づいています。お使いのソフトでの入力方法は、システム提供会社の案内もご確認ください。

Q9.何から準備すればよいか分からない場合は、どうすればよいですか?

まず、自社の処理経路、処分方法、処理後物の種類・量、後工程の有無を整理してください。そのうえで、JWNETの基本設定とパターン作成へ進むことをおすすめします。整理の段階からのご相談も承っています。

10.まとめ|操作シリーズの完結は、運用準備のスタートです

2026年9〜10月にかけて、JWNET「再資源化等の情報」の基本設定から一覧表示まで、一連の操作を解説してきました。確認してきたことを整理すると、次のようになります。

場面やること
入力前処分方法・処理後物・後工程の情報をそろえる
入力の準備基本設定と再資源化等の情報パターンを作成する
報告時正しい報告区分を選び、必要な数量と処分の情報を入力する
報告後照会・CSV保存・情報抽出で確認し、必要に応じて修正する
日常の運用承認の確認、後続の報告、一覧表示、担当者間の引き継ぎまで管理する

JWNETの操作方法を理解することは大切です。しかし、2027年4月に向けた実務上の準備とは、必要な情報が集まり、正しく報告でき、あとから確認できる状態をつくることです。

操作解説シリーズはこれでいったん完結しますが、制度やJWNETの仕様が更新された場合は、今後も必要な情報をお伝えしていきます。

11.JWNET再資源化等の情報の準備・運用をご相談ください

「入力できる状態」をつくり、確認・修正・引き継ぎまで管理できる仕組みへ

2027年4月の入力必須化に向けて、次のようなお困りごとはありませんか。

  • JWNETの基本設定やパターン作成が終わっていない
  • 処分方法や処理後物の種類・量を整理できていない
  • 後工程の処理情報がそろっていない
  • 受渡確認票・計量票・処理記録が分散している
  • 報告後の照会・修正・承認の確認まで手が回らない
  • 紙マニフェストと電子マニフェストが混在している
  • 担当者が交代すると業務が止まってしまう

株式会社ケイ・システムでは、JWNETの導入・運用支援、再資源化等の情報の準備、処分方法・処理後物の情報整理、パターン設定の支援に加え、受渡確認票・計量票の収集と整理、収集運搬業者・処分業者・下請け業者への確認とりまとめ、報告内容の照会・修正、排出事業者の承認の確認、後続の報告の進み具合の管理、紙と電子が混在する場合の対応、台帳・帳簿の作成支援まで行っています。

現場からは受渡確認票をLINEで送っていただき、事務側で確認・整理する方法にも対応しています。現場を大きく変えずに、担当者が替わっても回る業務の仕組みを一緒につくります。入力だけの代行ではなく、産廃・解体業界のバックオフィス全体を支援します。

電話で相談するメールで相談するLINEで相談する

電話:046-259-6112/メール:info@ksystem.kanagawa.jp

サービスの詳細:電子マニフェスト代行/産廃・解体事務代行

12.関連記事|まず確認していただきたい3本

13.監修・執筆者プロフィール/免責事項

株式会社ケイ・システム 代表取締役 小島啓義

監修・執筆小島 啓義(こじま ひろよし)株式会社ケイ・システム 代表取締役

廃棄物業界での約10年間の経験を経て、産業廃棄物・解体業界のバックオフィス支援に従事。これまで17万5千枚を超える紙マニフェストに向き合ってきた経験を生かし、電子マニフェスト(JWNET)の導入・運用支援、紙マニフェスト管理、再資源化等の情報の整理、台帳・帳簿作成など、産廃・解体業界の事務業務を幅広く支援している。

単なる入力代行にとどまらず、収集運搬業者・処分業者・下請け業者との連絡、確認、とりまとめまで対応。「入力できる状態をつくる」「現場を変えないDX」を大切にし、担当者が替わっても業務が円滑に回るバックオフィス体制づくりに取り組んでいる。

神奈川県大和市/大和商工会議所 常議員・環境委員会 副委員長

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免責事項

  • 本記事は、2026年10月時点のJWNET公式資料および株式会社ケイ・システムの実務経験をもとに作成しています。主な参考資料は、JWNET公式「電子マニフェストシステム 再資源化等の情報 操作マニュアル 暫定版Ver.2.0【処分業者向け】」と「電子マニフェストの項目追加」に関する案内です。
  • 本記事は、2027年4月の報告項目の追加に向けた実務情報です。JWNETの仕様や画面、公式案内は変更される可能性があります。実際の登録・報告・修正の際は、最新の公式資料をご確認ください。
  • 報告区分の修正可否や再資源化等の情報の扱いは、マニフェストの登録状態などの条件によって異なります。承認待ちの期限や情報の削除条件は、JWNET「EDI方式接続仕様書 Ver.2.01」に記載されたJWNET側の処理ルールを引用しています。
  • 本記事の操作の説明はWeb方式を対象としています。EDI方式・外部ASPを利用する場合は、システム提供会社の仕様・操作案内もご確認ください。
  • 本記事で紹介する業務フロー、チェックリスト、情報収集の方法、担当者間の管理方法などは、株式会社ケイ・システムが推奨する実務上の運用例です。これらのすべてが、法令上またはJWNET上の必須要件というわけではありません。
  • 株式会社ケイ・システムは、JWNETの運営主体ではありません。

14.参考文献

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