今週の総括

【今週の総括】JWNET再資源化等の情報|自社完結と2次処理ありのパターン設定

公開日:2026年9月26日

この記事は【今週の総括】です。今週公開した2つの記事、JWNET「処分終了報告用」再資源化パターンの設定手順|自社完結ケース(9月22日)とJWNET「最終処分終了報告」用パターンの設定手順|後工程追加・2次処理先まで解説(9月24日)を束ね、2つの入力範囲の違いを比較して整理します。

新しい操作の説明は増やしません。「自分はどちらのパターンを使えばよいか」を、比較表と分岐図で判断できるようにすることが今回の目的です。

今週は、JWNETの「再資源化等の情報パターン」について、実際にパターンを1つ作るところまでの手順を2本に分けて解説しました。9月22日は自社で処分が完了するケース、9月24日は自社の処理後に別の処分業者へ委託するケースです。

画面の見た目はよく似ていますが、入力する範囲が違います。今回は、この2つを並べて、どちらを使うか、どこまで入力するかを整理します。

この記事で分かること

  • 「自社完結」と「2次処理あり」の分岐の見分け方
  • 「処分終了報告」用と「最終処分終了報告」用の入力範囲の違い
  • 「自ら行った処理の追加」は両方のパターンで共通の操作であること
  • 「後工程追加」は2次処理以降がある場合だけ使うこと
  • 後工程追加で、マニフェスト区分と処理後物の引き継ぎがどう変わるか
  • 同じ会社でも、品目によってパターン種別が変わること

まず結論(30秒)

判断するのは「会社の種類」ではなく「処理ルート」です。

自社完結自社で処分が完了する2次マニフェストなし処分終了報告
2次処理あり自社処理後に別の処分業者へ委託する2次マニフェストあり最終処分終了報告

最重要ポイント:判断するのは「会社の業態」ではなく「その受託廃棄物の処理ルートに2次マニフェストがあるかどうか」です。

「自社完結なのか、2次処理があるのか、品目ごとに整理できていない」という段階でも構いません。LINEで現在の状況をお送りいただくだけで、確認する資料と確認先の整理からご相談いただけます。

目次
  1. 今週解説した2種類のパターン
  2. まず「自社完結か」を確認する
  3. 自社完結|「処分終了報告」用パターン
  4. 2次処理あり|「最終処分終了報告」用パターン
  5. 「自社完結」と「2次処理あり」を比較
  6. 「自ら行った処理の追加」は両方で使う
  7. 「後工程追加」は2次処理以降がある場合
  8. 後工程追加で何が自動的につながる?
  9. 「受託廃棄物の種類」を設定する意味
  10. 同じ会社でも2種類のパターンを使うことがある
  11. パターンを作る前に確認したい情報
  12. よくある間違い
  13. 今週のチェックリスト
  14. よくある質問
  15. 次回予告
  16. まとめ

今週解説した2種類のパターン

今週は、次の2記事を公開しました。

  • 9月22日:自社で処分が完了する処理ルート向けの「処分終了報告」用パターン。自ら行った処理の追加、処分方法、処理後物、割合の入力までを解説しました。
  • 9月24日:自社処理後に別の処分業者へ委託する処理ルート向けの「最終処分終了報告」用パターン。共通の入力に加えて「後工程追加」の操作を解説しました。

どちらも画面の骨格は同じで、「追加」から種別を選び、名称を入力し、処理の情報を設定して「新規設定」で保存するという流れです。パターン設定上の大きな違いは、後工程の情報まで設定するかどうかです。詳しい操作手順は、それぞれの記事をご覧ください。

まず「自社完結か」を確認する

パターン種別を選ぶ前に確認するのは1点だけです。この受託廃棄物の処理ルートに、2次マニフェストがあるかどうか。会社の業態や、普段どちらの報告が多いかではありません。

排出事業者廃棄物を排出し、1次マニフェストを交付します。
自社(中間処理・最終処分)ここで最終処分または再生まで完了すれば、2次マニフェストは発生しません。1次マニフェスト
(2次処理がある場合のみ)他社自社の処理後物を、さらに別の処分業者へ委託する場合はここが後工程です。2次マニフェスト

※実務で起きやすいケースを組み合わせた例です。特定の会社や案件を示すものではありません。

2次マニフェストがなければ「処分終了報告」用、あれば「最終処分終了報告」用です。種別の判断の考え方はJWNET再資源化パターンは2種類|処分終了報告用と最終処分終了報告用の違いで詳しく解説しています。

自社完結|「処分終了報告」用パターン

自社で処分が完了し、2次マニフェストが出ない処理ルートで使います。設定するのは自社で行った処理の情報だけです。主な操作は「自ら行った処理の追加」で、詳しい手順は9月22日公開の記事で解説しています。

JWNET公式マニュアルでは、この種別を使う例として「自社で最終処分が終了した場合」に加えて、「処理後物がすべて有価物として売却できる場合(2次マニフェストが発生しない場合)」も示されています。どちらも2次マニフェストが出ないという点は共通です。

JWNET再資源化等の情報パターン設定の追加画面。パターン種別で処分終了報告を選ぶ手順
▲パターン種別で「処分終了報告」を選択する画面(9月22日公開記事で使用した画像を再利用)。出典:公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター「再資源化等の情報 操作マニュアル 暫定版Ver.2.0【処分業者向け】」20ページ

2次処理あり|「最終処分終了報告」用パターン

自社処理後に、中間処理後廃棄物を別の処分業者へ委託する処理ルートで使います。設定するのは自社+委託先以降の情報です。「自ら行った処理の追加」に加えて「後工程追加」が必要になります。詳しい手順は9月24日公開の記事で解説しています。

最終処分終了報告用パターンの入力例。1次の自社の行と2次の委託先の行が並び、各行に後工程追加ボタンと最終処分終了報告のチェック欄がある画面
▲最終処分終了報告用パターンの入力例。1次(自社)の行に加え、後工程追加で2次(委託先)の行が作成されます(9月24日公開記事で使用した画像を再利用)。出典:公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター「再資源化等の情報 操作マニュアル 暫定版Ver.2.0【処分業者向け】」27ページ(一部トリミング)

「自社完結」と「2次処理あり」を比較

今回の記事の中心となる比較表です。

※スマートフォンでは、表を左右にスクロールできます。

項目自社完結2次処理あり
パターン種別処分終了報告最終処分終了報告
2次マニフェストなしあり
自社処理設定する設定する
自ら行った処理の追加使用する使用する
後工程追加当該パターンでは使用しない使用する
委託先事業場の登録当該処理ルートでは不要必要
2次以降の情報設定しない設定する
3次以降の情報―処理ルートに応じて設定
事前に整理する情報自社の処理情報が中心自社+委託先の情報
自社完結

  • 2次マニフェストが出ない処理ルート
  • 自ら行った処理の追加だけで完結
  • 当該処理ルートでは後工程追加・委託先事業場の登録は不要
2次処理あり

  • 自社処理後に別の処分業者へ委託する処理ルート
  • 自ら行った処理の追加+後工程追加が必要
  • 委託先の処分事業場をあらかじめ登録しておく

「自ら行った処理の追加」は両方で使う

ここが2つのパターンの共通点です。種別がどちらであっても、自社が行った処理の情報は「自ら行った処理の追加」で入力します。許可番号や処分事業場名称などは、加入者情報をもとに入力される点も共通です。

処分終了報告
自ら行った処理保存
最終処分終了報告
自ら行った処理後工程追加2次処理必要なら3次保存

「後工程追加」は2次処理以降がある場合

「後工程追加」は、単に委託先を追加する操作ではありません。次の処理工程を、処理ルートとしてつなぐ操作です。2次マニフェストによる委託がある処理ルートでだけ使います。自社完結のパターンでは使いません。

後工程を追加する前に、委託先の処分事業場を登録しておきます。登録するのは、処分業者名称、許可番号、処分事業場の名称、所在地、事業場区分です。手順は処分事業場設定の記事で解説しています。

後工程追加で何が自動的につながる?

後工程追加を使うと、2つの点が自動的につながります。9月24日の記事でも取り上げた、特に重要なポイントです。

① マニフェスト区分

後工程を追加すると、マニフェスト区分は元の行に1を加えた値になります。1次から2次へ、2次から3次へ、処理ルートの段階に応じて区分が進みます。

② 処理後物の引き継ぎ

前工程の「処理後物」は、次工程の「処理前廃棄物」として引き継がれます。前工程で何が生じ、それが次工程で何として扱われるかを、処理ルートの書き出し段階で確認しておくと、画面上の対応関係が分かりやすくなります。

後工程追加の説明画面。2行目の後工程追加をクリックすると3行目が追加され、マニフェスト区分は1次に1加算された2次となり、2行目の処理後物の種類が3行目の処理前廃棄物の種類に自動入力される
▲後工程追加で自動的につながる2つの項目(9月24日公開記事で使用した画像を再利用)。①追加された行の[マニフェスト区分]は、元の行に1を加えた値になります。②前工程の[処理後物の種類]が、次工程の[処理前廃棄物の種類]として自動入力されます。出典:公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター「再資源化等の情報 操作マニュアル 暫定版Ver.2.0【処分業者向け】」31ページ(一部トリミング)

「受託廃棄物の種類」を設定する意味

[受託廃棄物の種類]を設定すると、報告時にパターンを選ぶ際、マニフェスト情報の廃棄物の種類に応じて表示されるパターンが絞り込まれます。設定していないパターンは、受託廃棄物の種類によらず、報告時の一覧に必ず表示されます。

[受託廃棄物の種類]はパターン種別そのものを決めるものではありません。パターン種別は「2次マニフェストがあるかどうか」で決まり、[受託廃棄物の種類]は、決まった種別のパターンを報告時に見つけやすくするための絞り込み項目です。両者を混同しないようにしてください。

同じ会社でも2種類のパターンを使うことがある

判断単位は会社ではなく、受託廃棄物ごとの処理ルートです。同じ会社でも、品目によって使うパターン種別が変わることがあります。

  • 品目A:自社完結の処理ルート → 「処分終了報告」用パターン
  • 品目B:自社処理後に2次委託がある処理ルート → 「最終処分終了報告」用パターン

今回の結論
判断単位は会社ではなく、受託廃棄物ごとの処理ルートです。

パターンを作る前に確認したい情報

画面を開く前に、次の情報を処理ルートごとに整理しておくと、途中で手が止まりません。

自社完結の場合

  • 自社の処分方法
  • 処理後物の種類
  • 処分方法・処理後物ごとの割合
  • 受託廃棄物の種類
2次処理ありの場合(上記に加えて)

  • 2次処分業者の名称・許可番号
  • 委託先の処分事業場(名称・所在地)
  • 委託先処分方法・処理後物
  • 必要に応じて3次以降の情報

よくある間違い

中間処理業者だから、すべて「最終処分終了報告」用にする

2次マニフェスト以降がある処理ルートで「最終処分終了報告」用を使います。業態ではなく処理ルートで判断します。

2次処理があるのに、自社処理だけを設定して保存する

2次以降がある処理ルートでは、後工程追加まで行って初めて設定が完了します。

自社完結なのに、後工程追加を行う

自社完結の処理ルートでは、後工程追加は使いません。自ら行った処理の追加だけで設定します。

委託先の処分事業場を登録しないまま進める

後工程追加の前に、委託先の処分事業場をあらかじめ処分事業場設定へ登録しておきます。

委託先の処理内容を推測で入力する

委託先の処分方法・処理後物は、委託契約書や許可証、委託先への確認をもとに入力します。

会社単位で1つのパターン種別しか使わないと思い込む

品目ごとの処理ルートによって、同じ会社でも両方のパターン種別を使うことがあります。

今週のチェックリスト

  • 受託廃棄物ごとに、処理ルートを書き出した
  • 2次マニフェストがあるかどうかを、品目ごとに確認した
  • 自社完結の品目は「処分終了報告」用パターンで整理した
  • 2次処理ありの品目は「最終処分終了報告」用パターンで整理した
  • 2次処理がある品目は、委託先の処分事業場を登録した(または登録の予定を立てた)
  • 後工程追加は、2次以降がある処理ルートだけに使うと確認した
  • マニフェスト区分が元の行+1になることを確認した
  • 前工程の処理後物が、次工程の処理前廃棄物として引き継がれることを確認した
  • [受託廃棄物の種類]を設定する方針を決めた
  • 同じ会社でも品目によってパターン種別が変わり得ることを社内で共有した

よくある質問

Q1.自社で中間処理をしていますが、必ず「最終処分終了報告」用ですか?

そうとは限りません。判断するのは会社の業態ではなく、受託廃棄物ごとの処理ルートに2次マニフェストがあるかどうかです。中間処理業者であっても、自社の処理で処分が完了する品目は「処分終了報告」用パターンの対象になり得ます。反対に、同じ会社でも2次マニフェストが出る品目は「最終処分終了報告」用です。

Q2.処理後物をすべて有価物として売却する場合はどちらですか?

2次マニフェストが発生しないため、「処分終了報告」用パターンの対象になります。JWNET公式マニュアルでは、自社で最終処分が終了した場合とあわせて、処理後物がすべて有価物として売却できる場合も、この種別を使う例として示されています。有価物にあたるかどうかの判断は取引の実態によるため、迷う場合は所管行政庁または専門家へご確認ください。

Q3.後工程追加をすると、2次処理先の情報まですべて自動入力されますか?

自動で入るのは「マニフェスト区分+1」と「前工程の処理後物→次工程の処理前廃棄物」の2点だけです。2次処理先の処分方法、処理後物の種類、割合等は、委託契約書や許可証、委託先への確認をもとに自社で設定する必要があります。2次以降の処分業者がJWNETへ入力した再資源化等の情報が自動的に紐づけられる機能ではありません。

次回予告

2026年9月29日公開予定

JWNET再資源化パターンの割合と基準重量|100%になる項目・ならない項目

1次処分方法の割合、処理後物の割合、基準重量、数量計算の考え方を扱う予定です。未公開のため、リンクは公開後に追加します。

まとめ

自社完結の処理ルートは「処分終了報告」、2次以降の委託がある処理ルートは「最終処分終了報告」です。パターン設定上の大きな違いは、後工程まで登録するかどうかです。

  1. 受託廃棄物ごとに処理ルートを整理
  2. 2次マニフェストの有無を確認
  3. 自社完結 → 処分終了報告
  4. 2次処理あり → 最終処分終了報告+後工程追加

パターン種別を決める前に、実際の処理ルートを整理する。それが、そのまま「入力できる状態をつくる」ことにつながります。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

今週の2記事と今回の総括で、パターン作成の判断材料はひととおりそろいました。あとは、受託廃棄物を1つずつ処理ルートに沿って整理し、該当するパターンへ落とし込む作業です。迷ったときは、まず「この品目に2次マニフェストはあるか」の1点に戻って確認してください。

「どちらのパターンか分からない」段階からご相談いただけます

株式会社ケイ・システムは、産廃・解体業界に特化した事務代行・バックオフィス支援を行っています。次のような段階でもご相談いただけます。

  • 自社完結か2次処理ありか、品目ごとに判断できない
  • 2次処理先の情報が整理できていない
  • 委託先の処分方法が分からない
  • 処分事業場設定が終わっていない
  • パターンの数が把握できていない
  • 紙と電子が混在している
  • 日常業務と並行して準備を進められない

入力作業だけでなく、処理ルートの整理、契約書・許可証の確認、処分業者・収集運搬業者・下請け業者への確認、回答のとりまとめまで行い、入力できる状態をつくるところからお手伝いします。

株式会社ケイ・システム 〒242-0028 神奈川県大和市桜森2-3-15 三井ビル101
サービス内容は電子マニフェスト代行、産廃・解体に特化した事務代行のページをご覧ください。

監修・免責

株式会社ケイ・システム 代表取締役 小島啓義

監修・執筆

小島啓義(代表取締役)

株式会社ケイ・システム(神奈川県大和市)

※写真・氏名から代表ごあいさつページへ移動します。

ケイ・システムは、解体・産廃業界に特化したバックオフィス構築支援を行っています。代表自身が、かつて17万5,000枚を超える紙マニフェストと向き合ってきた経験をもとに、現場の負担をできるだけ変えず、会社に残る事務の仕組みづくりを支援しています。

免責:本記事は、2026年9月時点で確認したJWNET公式サイト「電子マニフェストの項目追加/再資源化等の情報」、「再資源化等の情報 操作マニュアル 暫定版Ver.2.0【処分業者向け】」等の公開情報、および2026年9月22日・24日公開の関連記事をもとに、「処分終了報告」用と「最終処分終了報告」用の再資源化等の情報パターンの違いを実務目線で整理した一般的な情報です。JWNETの画面、入力項目、仕様、制度、運用方法等は変更される可能性があります。実際の設定・報告にあたっては、最新のJWNET公式サイト、操作マニュアル、FAQを必ずご確認ください。株式会社ケイ・システムはJWNETの運営者ではありません。実際の処分ルートは、契約内容・許可内容・委託先情報にもとづいてご確認ください。処理後物が有価物にあたるかどうかの判断、個別の許可内容や法令上の判断については、所管行政庁または専門家へご確認ください。

参考文献

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