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処理は許可業者へ委託できますが、排出事業者責任として、契約・許可確認・マニフェスト運用を“回る仕組み”にしておく必要があります。
ここでは、産業廃棄物の定義・産廃の種類、特別管理産業廃棄物、電子マニフェスト(JWNET)まで、初心者でも迷わない順で整理します。
| 比較ポイント | 一般の事務代行 | 産廃・解体に強い専門代行(例) |
|---|---|---|
| 対象業務 | 請求書、入力、スケジュール等の一般事務が中心 | 委託契約書・許可・マニフェスト・台帳など、産廃特有の管理まで対応 |
| 法令・自治体運用 | 原則、確認は社内(担当者依存になりやすい) | 廃棄物処理法の基本を踏まえ、自治体要領の確認も含めた運用設計 |
| 電子マニフェスト | 対応可否が分かれやすい | 電子マニフェスト(JWNET)の入力・確認・未完了フォローまで“回る形”に |
| 監査・コンプライアンス | 資料が散在し、提出に時間がかかることも | 契約・許可・証憑をまとめて管理し、監査対応/コンプライアンスを短時間で |
| 担当者交代 | 引継ぎで崩れやすい | ルール化・テンプレ化・マニュアル化で属人化を防止 |
目次(非表示/表示)
知りたいところから読めます。
産業廃棄物とは(定義・一般廃棄物との違い)
まず大前提として、廃棄物は大きく「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に整理されます。
産業廃棄物は、事業活動に伴って生じる廃棄物のうち、法律で種類が定められたものです。
判断の3ステップ(迷ったらこれ)
- どこで・何の作業で出たか(事業活動か、家庭由来か)
- 何が含まれているか(混ざり物・含有物)
- 産廃の種類(20分類)や特別管理に当たる可能性
※結論に自信がないときは、受入先(中間処理・処分)に「写真+成分情報+発生工程」を添えて確認すると早いです。
補足:このページは一般的な整理です。現場では自治体運用や品目の性状により判断が変わることがあります。迷う場合は一次情報(自治体・環境省・e-Gov等)で確認してください。
産廃の種類(20分類)と迷いやすい例
産業廃棄物は「産廃の種類(20分類)」として整理されます。
実務では、どの分類かが「契約書の品目」「受入可否」「処理単価」「マニフェストの記載」に直結します。
産業廃棄物(代表例)
- 燃え殻
- 汚泥
- 廃油
- 廃酸
- 廃アルカリ
- 廃プラスチック類
- 紙くず(業種限定)
- 木くず(業種限定)
- 繊維くず(業種限定)
- ゴムくず
- 金属くず
- ガラス・コンクリート・陶磁器くず
- 鉱さい
- がれき類
- ばいじん
- 動植物性残さ
- 動物系固形不要物
- 動物のふん尿
- 動物の死体
- 処分のために処理したもの
※「紙くず・木くず・繊維くず」は業種等の条件で扱いが変わります。混入や含有物も含め、委託前に整理しておくと安全です。
混廃になると何が困る?(単価・受入・契約)
解体現場や改修工事で特に多いのが「混廃」です。
混ざると分別の追加費用が発生したり、受入できない品目が混入して差戻しになったりします。
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現場で「木くず」と聞いていたが、実際はビニール・金属が混ざっており、処分場で受入不可に。
→ 対策:「写真」「材質」「混入禁止物」を受渡確認票(チェック項目付き)で共有し、搬出前に最終確認する。
特別管理産業廃棄物とは(何が厳しい?)
爆発性・毒性・感染性など、人の健康や生活環境に影響を及ぼすおそれがあるものは、特別管理産業廃棄物として通常より厳格に取り扱います。
代表例には、感染性廃棄物、引火性のある廃油、強酸・強アルカリ、PCB関連、廃石綿等が挙げられます。
現場で増える管理(例)
- 保管場所・表示・容器などのルールがより厳格になることがある
- 委託先の許可区分(特別管理)と処理フローの確認がより重要
- マニフェスト運用(電子マニフェスト含む)が必須となる場面がある
※該当性・期限・具体要件は自治体や品目で異なるため、必ず一次情報で要確認です。
処理の流れ(分別→運搬→中間処理→最終処分)
産業廃棄物の処理は、実務では次の4段階で整理すると管理しやすくなります。
- 分別・保管:混入防止/保管場所/表示/写真・証憑の残し方が重要
- 収集運搬:積替え保管の有無で必要な許可が変わることがあります
- 中間処理:減量化・安定化・無害化・再生利用(リサイクル)など
- 最終処分:主に埋立等。中間処理の結果として残さが減ることも
「運ぶだけ」のつもりでも、途中で一時保管(積替え保管)を挟むと、許可や契約の確認ポイントが増えます。
委託内容に合う処理業許可かどうか、先に確認しておくと安全です。
排出事業者責任(委託しても責任は残る)
産業廃棄物は許可業者に委託できます。
ただし「出した側(排出事業者)」として、適正処理のために必要な確認や措置を行う責任が残ります。
3点セット:委託契約書・許可確認・マニフェスト
実務の基本は、この3つを“運用として回す”ことです。
ここが崩れると危険(チェック)
- 委託契約書:品目・数量・単価・責任分界・再委託・緊急時対応など
- 許可確認:品目/営業区域/積替え保管の有無などが委託内容と一致しているか
- マニフェスト:交付・回収(電子なら確認)・保存・未完了フォローを仕組み化
契約書の「品目」が古いまま更新されておらず、取引先の監査で差戻しに。
→ 対策:許可証・契約書・受入基準をセットで年1回棚卸しし、差分が出たらテンプレで即修正する。
電子マニフェスト(JWNET)導入後に詰まる原因
電子マニフェスト(JWNET)は便利ですが、「導入すれば自動でラク」にはなりません。
多くの現場で詰まるのは、入力ルールと未完了フォローが担当者依存になるケースです。
詰まりやすいポイント(よくある)
- 受渡確認票(現場情報)が戻らず、登録が後ろ倒しになる
- 紙と電子が混在し、数量や日付の整合が取れなくなる
- 未完了(未処理)を誰が・いつ・どう追うか決まっていない
コツ:「締め日」「確認頻度(例:週1)」「未完了の追い方(テンプレ)」を最初に決めると、JWNET運用が安定しやすくなります。
委託に必要なこと(契約書・許可・マニフェスト実務)
許可証の見方(品目・範囲・積替え保管)
委託先の処理業許可は「収集運搬業許可」「処分業許可」に分かれ、さらに特別管理の区分があります。
現場で見るべきは、品目、範囲(区域)、積替え保管の有無が委託内容と一致しているかです。
| 区分 | 産業廃棄物 | 特別管理産業廃棄物 |
|---|---|---|
| 収集・運搬 | 産業廃棄物収集運搬業 | 特別管理産業廃棄物収集運搬業 |
| 処分 | 産業廃棄物処分業 | 特別管理産業廃棄物処分業 |
マニフェスト未完了の“放置”が危険な理由
マニフェストは「出したら終わり」ではなく、完了まで追って閉じることが重要です。
未完了が溜まると、監査時に「管理ができていない」と見られやすく、コンプライアンス上の弱点になります。
①週1で未完了を一覧化 → ②原因を分類(情報不足/入力漏れ/相手側遅れ等) → ③担当と期限を決めて追う。
※期限や運用ルールは自治体要領や契約内容により変わるため、社内ルール化して統一してください。
多量排出事業者(計画・報告の考え方)
多量排出事業者に該当する場合、産業廃棄物処理計画や実施状況報告などが求められます。
基準や提出方法は自治体運用で差があるため、必ず管轄自治体の要領で要確認です。
「どの事業場で」「何を」「どれだけ」出したかを、台帳管理/証憑管理(契約・マニフェスト・計量票・写真等)で揃えると、毎年の集計が安定します。
罰則・措置命令と監査対応(コンプライアンス)
廃棄物処理法には罰則規定があり、違反内容によっては法人にも影響が及びます。
また、不適正処理が起きた場合、排出事業者側の「委託基準の不備」「マニフェストの不備」が問われる可能性があるため注意が必要です。
事故が起きやすい3パターン
- 無許可(または不適合)に委託:品目・区域・積替え保管の見落とし
- 極端に安い単価だけで選定:現場で受入不可・差戻し・追加費用に発展
- 未完了を放置:マニフェストの追跡が止まり、監査で説明できない
委託先の選び方(優良認定・産廃情報ネット・現地確認)
委託先選びは、価格比較だけで決めると後で高くつくことがあります。
許可の適合に加え、受入基準・マニフェスト運用・緊急時対応まで含めて判断すると、結果的にトラブルが減ります。
優良産廃処理業者・産廃情報ネットの活用
目安として「優良産廃処理業者」の認定や、公開情報を検索できる産廃情報ネットを活用すると、確認がスムーズです。
ただし、最終判断は委託内容との一致(品目・工程・区域)で行うのが安全です。
失敗しないチェックリスト(外注先選びで必須)
委託先選定チェック(これだけは)
- 許可:品目・区域・積替え保管の有無が委託内容と一致
- 処理フロー:運搬→中間処理→最終処分(または再生利用)の流れが説明できる
- 受入基準:混入禁止物・水分・サイズ・梱包の条件が明確
- マニフェスト:紙/電子(JWNET)の運用ルールが決まっている
- 再委託:下請けが入る場合の範囲と責任分界が契約書で明確
- 証憑:契約書・許可・計量票・写真等がすぐ出せる
- 現地確認:可能なら一度見学し、保管状況・表示・動線を確認
※監査(元請・取引先・行政)では「説明できるか」「証拠が出るか」が問われやすいです。
例外・特例(専ら物・広域認定など)
「専ら物(もっぱら物)」や「広域認定制度」など、制度により許可やマニフェストの扱いが通常と異なるケースがあります。
ただし、免除前提で進めると事故になりやすいので、該当性と必要書類を先に確認してください。
①対象品目が制度の対象か → ②誰がどの制度で回収・処理するか → ③契約・証憑の残し方(監査で説明できる形)
※制度の詳細は都度更新される可能性があるため、一次情報で要確認です。
県外処理・自治体運用(流入規制・事前協議)
産業廃棄物の広域処理自体が直ちに違法というわけではありません。
ただし自治体によっては、県外からの搬入に関する協議・届出など、独自の運用(いわゆる事前協議)がある場合があります。
都道府県をまたぐ処理は「確認項目が増える」のが普通です。
ギリギリ日程にすると詰まりやすいので、早めに委託先・手続き・証憑の出し方まで決めると安心です。
まとめ:結局どう整える?(運用設計とBPO)
産業廃棄物の管理は「知識」だけでは回りません。
現場では、委託契約書・許可・マニフェスト(JWNET)・数量集計・証憑保管が同時に動きます。
回る仕組みのつくり方(最短ルート)
- ルール化:誰が何をいつやるか(確認頻度・締め日・未完了フォロー)
- テンプレ化:受渡確認票/契約書更新チェック/許可確認表/未完了一覧
- 定着:担当者が変わっても回るようにマニュアル化
株式会社ケイ・システム(神奈川県大和市)では、排出事業者向けに
電子マニフェスト(JWNET)導入支援/運用設計/入力代行(事務代行・アウトソーシング)/帳票・証憑管理まで、実務に合わせて支援しています。
よくある質問
Q. 産業廃棄物と一般廃棄物の違いは?
A. 産業廃棄物は「事業活動で発生し、法律で種類が定められたもの」です。迷う場合は、発生工程・材質・混入物を整理し、自治体や委託先の受入基準で確認するのが安全です。
Q. 委託したら排出事業者責任はなくなりますか?
A. 委託はできますが、適正処理のために必要な確認・措置を行う責任は残ります。委託契約書・許可確認・マニフェスト運用をセットで整えるのが基本です。
Q. 電子マニフェスト(JWNET)は導入すれば自動でラクになりますか?
A. 導入だけでは不十分です。「入力ルール」「確認頻度」「未完了フォロー」「担当交代時の手順」まで整って初めてラクになります。
Q. 多量排出事業者の判断や手続きが不安です。
A. まずは事業場ごとの排出量の集計方法を固め、管轄自治体の要領を確認するのがおすすめです。台帳・証憑を揃えておくと毎年の作業が安定します。

お問い合わせ・ご相談(無料)
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TEL:046-259-6112 / FAX:046-259-6113 /
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「うちの場合、何から整えるのが最短?」「紙/電子混在でも回る?」など、状況を伺って最短ルートをご提案します。
監修・免責
監修・執筆:株式会社ケイ・システム(神奈川県大和市)/代表取締役 小島 啓義
「廃棄物業界をITで変える」をミッションに活動する、産廃・解体事務の専門家。
産廃処理企業での勤務時代、アナログだった社内事務をゼロから構築し、電子マニフェスト化率を5%から80%へ向上させた実績を持つ(当時の関与事例・概算)。
現場と事務の両面を踏まえ、現在は「ゴミの見える化」を実現する自動計量システム『企業の体重計®』の開発や、複雑化する産廃事務の代行・DX支援を通じ、循環型社会のデジタルインフラ構築を推進中。
免責:本記事は、産廃・解体業界の実務で起きやすい論点を整理した一般情報です。法令・運用は改正や自治体運用で変わる可能性があるため、必ず一次情報(JWNET・自治体・環境省等)で確認してください。個別案件は状況により最適解が変わりますので、無料相談をご利用ください。
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