コラム

2026/1/1スタート:産廃処理委託契約書の新必須項目(PRTR)

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まずは要点(30秒)

  • 2026/1/1から、(該当する場合)産廃処理委託契約書に「PRTR第1種指定化学物質の名称」と「含有量または含有率」の記載が必要。
  • 判断の目安:1%以上(特定第1種は0.1%以上)。
  • WDS(廃棄物データシート)は有効ですが、量/割合の明示が必須(追記・別紙でOK)。
  • 既存契約は「次回更新時に差し替え」運用が現実的。重要先は覚書で前倒しも検討。
  • 2027/4/1からは電子マニフェストの報告項目も拡充(処分工程の情報がより詳細に)。

この記事でわかること

・自社が「契約書追記」の対象になりそうか、最短で判断する手順

・契約書に追記すべき2項目(物質名/含有量・含有率)の“実務的な書き方”

・WDSを使う場合に「不足しがちな情報」と、監査・行政対応で困らない残し方

目次 非表示/表示
  1. 改正の背景とスケジュール
  2. 契約書に追加される「2つの情報」
  3. 対象になるケースの判断軸(1%/0.1%)
  4. 実務対応チェックリスト(今日から)
  5. 追記用の条文ひな形(例)
  6. WDS(廃棄物データシート)の位置づけ
  7. 2027/4/1~ 電子マニフェスト報告強化
  8. FAQ(よくある質問)
  9. まとめ・お問い合わせ

1. 改正の背景とスケジュール

産業廃棄物の委託は「契約書を作れば終わり」ではなく、処理の安全性・適正性を担保するために
伝達すべき情報が年々増えています。今回の改正はその中でも、化学物質情報(PRTR)を
契約書レベルで確実に残すという位置づけです。

施行スケジュール(押さえるのはこの2点)

・委託契約書の法定記載事項の追加:2026年1月1日

・電子マニフェスト報告事項の拡充:2027年4月1日

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2. 契約書に追加される「2つの情報」

(該当する場合)委託契約書に、次の2つを明記します。

  • PRTR第1種指定化学物質の名称
  • 含有量 または 含有率(割合)

実務のコツ(監査・行政対応で強い形)

「不該当のときは何も書かない」より、不該当である旨
判断根拠(SDS/工程情報/分析結果など)を社内で説明できる形にしておくとスムーズです。

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3. 対象になるケースの判断軸(1%/0.1%)

3.1 まず「自社がPRTRの対象事業者か」を確認

PRTRは、業種・従業員数・対象物質の取扱量などで対象が決まります。
現場だけで判断が難しい場合は、総務・環境担当(または顧問先)と一緒に整理するのが安全です。

3.2 次に「廃棄物に含まれる(付着する)か」を確認

判断の目安は、対象物質が1%以上(特定第1種は0.1%以上)含まれるかどうかです。
「製品に含有」だけでなく、工程で付着・残存するケースもあるため、工程情報まで含めて確認します。

迷ったときの順番(おすすめ)

①SDS(安全データシート)/配合情報 → ②工程での使用薬剤・洗浄剤 → ③必要に応じて分析

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4. 実務対応チェックリスト(今日から)

  • 棚卸し:排出している廃棄物の品目・発生工程を一覧化(混廃は特に注意)。
  • 情報源の確定:含有率の根拠(SDS/設計値/工程情報/分析値)を決め、保管ルールを作る。
  • 雛形更新:契約書ひな形に「物質名」「含有量/含有率」「不該当時の扱い」を追加。
  • WDS運用:WDSを添付し、量/割合の追記まで含めて“契約書とセット”で保管。
  • 更新管理:自動更新でも、更新月に「許可証期限+契約条文」を必ず見直す運用へ。
  • 社内フロー:見積→契約→マニフェスト起票で、情報がズレないチェックポイントを1枚化。

ケイ・システムの実務目線

契約だけ整えても、マニフェスト起票側の情報が古いと“運用で崩れます”。
契約・WDS・マニフェストをセットで整えるのが最短です。

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5. 追記用の条文ひな形(例)

(PRTR第1種指定化学物質に関する記載)

甲(排出事業者)は、本契約に基づき委託する産業廃棄物に、PRTR法に定める第1種指定化学物質が含有する場合、
当該化学物質の名称および当該物質の含有量または含有率(割合)を乙(受託者)に書面(WDSを含む)で通知し、
本契約書または別紙に記載する。特定第1種指定化学物質に該当する場合は、当該基準を考慮して記載する。

(不該当時の推奨文例)
本契約の対象廃棄物は、現時点の情報に基づきPRTR第1種指定化学物質の含有基準に該当しないと判断する。
判断根拠はSDS/工程情報/分析結果により確認済みである。

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6. WDS(廃棄物データシート)の位置づけ

WDSは、危険有害性・取扱い注意点などの伝達に有効です。
ただし今回のポイントは、契約書側に「物質名+含有量/含有率」を残すこと。
WDSの様式に「量/割合」欄が無い場合は、追記または別紙で補完して運用します。

運用で揉めないコツ

品目ごと(ロットごと)に、書き方・単位・根拠を統一して、担当が変わっても同じ品質で出せる状態にします。

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7. 2027/4/1~ 電子マニフェスト報告強化

2027年4月1日から、電子マニフェストで報告する内容が拡充されます。
処分工程に関する情報がより細かく扱われる方向のため、排出事業者側も
「契約→WDS→マニフェスト」の整合が重要になります。

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8. FAQ(よくある質問)

Q1. 既存契約はすぐ締結し直す必要がありますか?
A. 実務では「更新時に新様式へ差し替え」が多いです。重要先は覚書で前倒しも検討します。

Q2. 含有率はどう出せばいい?
A. 分析値が理想ですが、SDS/配合情報/工程情報など合理的に説明できる根拠を残すことが大切です。

Q3. WDSを添付すれば契約書の追記は不要?
A. いいえ。WDSは有効ですが、「物質名+含有量/含有率」が契約書(または別紙)で確認できる形が必要です。

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9. まとめ・お問い合わせ

2026/1/1からは(該当時)「PRTR第1種指定化学物質の名称」+「含有量/含有率」が、
産廃処理委託契約書の新しい必須ポイントになります。
さらに2027/4/1からは電子マニフェストの報告内容も拡充されるため、契約・WDS・マニフェストをセットで整えるのが最短です。

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