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専ら物とは?有価物との違い・該当条件・委託時の注意点まで丸わかり【ケイ・システム解説】

公開日:2025年9月22日 | 最終更新日:2026年1月1日

皆さん、こんにちは。ケイ・システムの小島です。
この記事では、「専ら物(もっぱらもの)」を、現場で迷いやすい有価物との違い/該当条件/委託時の書類(契約・マニフェスト等)まで、実務目線で整理します。

最重要:専ら物は「産業廃棄物」です(=排出事業者責任は続きます)。

  • 専ら物=古紙/くず鉄(古銅等含む)/あきびん類/古繊維の4品目が基本
  • 条件を満たす場合、マニフェスト交付が不要になる特例があります
  • ただし、委託契約(書面)や証憑保管など、実務上やるべきことは残ります

※本記事は一般解説です。最終判断は最新の法令・自治体要綱・指導をご確認ください。

目次

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  1. 専ら物とは(まず押さえる3ポイント)
  2. 有価物との違い(判定の考え方)
  3. 専ら物に該当するもの/しないもの
  4. 専ら物として扱うための条件(現場の基準)
  5. 委託フローと書類(契約・マニフェスト・証憑)
  6. 「専ら業者」とは(許可の要否の考え方)
  7. 委託時の注意点チェックリスト(表で確認)
  8. これは専ら物?判定フロー(文字版)
  9. よくある質問(FAQ)
  10. お問い合わせ・ご相談

1. 専ら物とは(まず押さえる3ポイント)

  • 定義:専ら再生利用の目的となる産業廃棄物」として取り扱われる品目群
  • 代表例:古紙/くず鉄(古銅等を含む)/あきびん類/古繊維
  • 大前提:産業廃棄物である以上、排出事業者責任(委託基準・適正処理確認・記録保存)は継続します

現場の一言:「専ら物=何でも自由」ではありません。
“再生利用される状態・ルート・証憑”が揃っていないと、専ら物として扱えない(=通常の産廃として委託が必要)ケースがあります。

2. 有価物との違い(判定の考え方)

実務で一番混乱するのが「廃棄物か?有価物(売買)か?」です。
同じ“金属”や“古紙”でも、取引実態(品質・金銭・契約)によって扱いが変わることがあります。

判定の見方(表で整理)

観点専ら物(産業廃棄物としての取扱い)有価物(売買としての取扱い)
性格処理委託の対象(排出者に処理責任)物品の譲渡(商品・原料としての取引)
金銭の流れ排出者→相手へ処理費用を支払う形になりやすい相手→排出者へ買取代金を支払う
品質多少の汚れ・異物がある前提でも可(ただし度合い次第で非該当)原料としての商品性(異物率・水分・油分など)が強く求められる
書類委託契約/受領書・計量票などの証憑(条件によりマニフェスト特例)売買契約/納品書・検収書など

ポイント
“品目名”だけで決めないのが鉄則です。
最終的には、品質・相手先の工程・金銭授受・契約実態をセットで整理します。

3. 専ら物に該当するもの/しないもの

専ら物(基本の4品目)

品目現場の注意点
古紙段ボール、新聞、雑誌、コピー用紙 など油・水濡れ・食品残渣が多いと不可になりやすい
くず鉄(古銅等含む)鉄スクラップ、非鉄金属、配線、アルミ など混合・付着物(樹脂/木/石膏等)が多いと通常産廃へ
あきびん類飲料・食品のガラスびん など陶磁器・耐熱ガラス混入は別扱いになりやすい
古繊維衣料、布、繊維くず など濡れ・カビ・汚れが強いと再生不可で非該当になり得る

原則、専ら物になりにくい例

  • 木くず、廃プラスチック類、ゴムくず、ガラス陶磁器くず(※あきびん類を除く)
  • 混合廃棄物、石膏ボード、汚泥、著しい汚れ・異物混入で再生不適のもの

4. 専ら物として扱うための条件(現場の基準)

「4品目っぽい」だけでは足りません。現場では、次の4点を満たすかを確認すると判断が早くなります。

チェック見方
① 品目が4品目か古紙/くず鉄/あきびん類/古繊維のいずれか(混合は要注意)
② 再生利用の目的か引渡し先・工程が「再資源化」前提で説明できるか(受入基準も確認)
③ 品質が基準内か異物・水分・油分・付着物が多いと、専らから外れる可能性
④ 証憑が残るか受領書/計量票/写真/引渡し記録など、後から説明できる形で保管

5. 委託フローと書類(契約・マニフェスト・証憑)

専ら物は、条件を満たす場合にマニフェストの交付が不要となる特例があります。
ただし、実務では委託契約(書面)や証憑保管が重要です。

典型パターン(表で早見)

パターンやること書類・証憑の例
A:専ら物として委託4品目・品質・再資源化ルートが揃う。専ら物の取扱いとして運用。 ・処理委託契約(書面)
・受領書/計量票
・引渡し記録(写真など)
B:有価物として売買商品性があり、買取実態が明確。売買として運用。 ・売買契約/覚書
・納品書/検収書
・計量票
C:通常の産廃として委託混合・汚れ・工程不明などで専ら扱いが難しい。通常の産廃として委託。 ・処理委託契約(書面)
・マニフェスト(紙or電子)
・受領・完了の証憑

実務ポイント
専ら物は「マニフェスト不要」になっても、排出事業者が説明できる運用(契約・証憑・照合)がないと、監査・行政対応で詰まりやすいです。

6. 「専ら業者」とは(許可の要否の考え方)

通称「専ら業者」は、専ら物(4品目)を回収し、再生利用ルートに乗せる事業者を指す言い方です。
専ら物は、制度上許可が不要とされる扱いが整理されている一方で、専ら物以外を扱う/工程が変わる/再資源化されない等の場合は、通常の許可・委託の枠組みに戻る可能性があります。

  • 「何を」「どこへ」「どう処理するか」を、委託前に必ず確認
  • 受入基準(異物率など)を満たさない場合の差戻し・追加費用も事前に取り決め

7. 委託時の注意点チェックリスト(表で確認)

チェック項目確認ポイントありがちな落とし穴
品目・品質条件異物・水分・油分・破砕有無などの基準を明文化「現場で混ざる」→ 専ら扱い不可になり通常産廃へ
計量・検収計量方法、減量・減額ルール、検収タイミング後日「想定より軽い/重い」トラブル
価格条項相場連動の有無、改定頻度、最低単価の扱い市況変動で急に条件変更
再委託・持出し再委託可否、持出し先の把握、記録の取り方ルート不明で説明できない
証憑の整合契約・受領書・計量票・請求(または買取)を月次で照合監査時に「説明できない」状態

8. これは専ら物?判定フロー(文字版)

  1. 品目は「古紙/くず鉄/あきびん類/古繊維」? → いいえ:専ら物ではない/はい:次へ
  2. 再生利用ルート(引渡し先・工程・受入基準)が説明できる? → いいえ:専ら扱いは危険/はい:次へ
  3. 品質(異物・汚れ・付着物・水分など)が基準内? → いいえ:通常の産廃として委託/はい:次へ
  4. 金銭・契約実態は? → 売買(有価物)or 委託(専ら物)として書類運用を確定
  5. 証憑(受領書・計量票等)を保管し、月次で照合できる? → できない:運用設計を見直し

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 同じ金属くずでも、有価物と専ら物に分かれるのはなぜ?

A. 品質・取引実態・金銭の流れで判断が分かれるためです。商品としての価値が明確で買取されるなら有価物、処理費用を支払って引取ってもらう実態なら廃棄物(=専ら物の可能性)という整理になります。

Q2. 専ら物なら、マニフェストは一切不要ですか?

A. 条件を満たす場合にマニフェスト交付が不要とされる特例があります。ただし、委託契約(書面)や証憑保存は重要です。最終判断は所轄自治体の運用も踏まえて確認してください。

Q3. 事業所から出る“缶・びん”は専ら物?

A. 条件により専ら物(4品目)として整理されることがありますが、混入・汚れ・工程・委託先の実態で扱いが変わります。まずは現場の分別ルールと、委託先の受入基準の擦り合わせが重要です。

Q4. 解体現場のスクラップを専ら物として出したい…注意点は?

A. 解体現場は混合・付着物が多く、専ら扱いから外れやすい傾向です。現場分別異物除去、受入基準に合わせた運用設計がカギです。


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