コラム

解体工事における産業廃棄物管理票(マニフェスト)を、施主目線で解説!【ケイ・システム解説】

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皆さん、こんにちは。ケイ・システムの小島です。
解体工事では、木くず・がれき類・廃プラスチックなどの産業廃棄物が発生します。
このとき「どこへ運ばれ、どこで処分されたか」を証明するのが産業廃棄物管理票(マニフェスト)です。
本記事では、施主(お客様)目線で「何を、いつ、どこまで確認すれば安心か」を、できるだけ分かりやすく整理します。

解体工事
マニフェスト(管理票)
写しのもらい方
不法投棄リスク対策
紙・電子(JWNET)

まず結論(3行)

  • 施主が見るべきは「写しが出るか」「数量・品目・日付が整合」「許可業者に委託」の3点です。
  • 写しは工事完了後すぐではなく、運搬・処分の進捗に応じて揃います(遅れる場合もあります)。
  • 電子(JWNET)の場合は、登録内容の出力(PDF/印刷)をもらうと確認が早いです。

目次

  1. マニフェストとは(施主向けの要点)
  2. 施主が確認すべき理由(リスクと予防)
  3. 紙マニフェストの流れ・返送期限・保存の考え方
  4. あやしい会社の兆候チェックリスト
  5. 施主が「写し」を確実にもらう方法(依頼テンプレ付き)
  6. 電子マニフェスト(JWNET)の場合の確認ポイント
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ|相談先(ケイ・システムの支援)
  9. お問い合わせ・ご相談

1. マニフェストとは(施主向けの要点)

マニフェストは、解体工事で出た産業廃棄物が「誰が運び」「どこで処分され」「いつ完了したか」を追跡するための記録(伝票/データ)です。
施主が写しを受け取って保管しておくことで、工事が適正に終わったことの客観的な証跡になります。

1.1 紙と電子の違い

区分施主がイメージすべきポイント
紙マニフェスト 伝票(複写)を回収~処分の流れで回す方式。
「控えが返ってくるまで時間がかかる」「記載漏れ・返送漏れが起きる」など、運用の差が出やすいです。
電子マニフェスト(JWNET) システム上で登録・報告する方式。
進捗の見える化・検索性が高く、紙のような返送待ちが減ります。施主は「登録内容の出力(印刷/PDF)」をもらうと確認がスムーズです。

1.2 誰が作成・保存する?(施主は何をもらう?)

施主が押さえるべき考え方

  • マニフェストの交付・登録などの実務は、通常は工事側(元請・解体業者など)が中心となって行います。
  • 施主は「工事の契約書・見積」とあわせて、写し(または電子の出力)を受け取れる契約になっているかを確認するのが現実的です。
  • 工事完了後に慌てないよう、契約前に「写しの提出時期」を決めておくのが一番確実です。

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2. 施主が確認すべき理由(リスクと予防)

「解体は終わったからOK」ではなく、廃棄物が適正に処理されて初めて工事は完了です。
万一、不適正処理(例:不法投棄)が起きると、周辺環境への影響だけでなく、将来の売却・相続・近隣トラブルなどで説明が必要になる場面も出てきます。
写しを保管しておけば、“きちんと処理された”根拠として提示しやすくなります。

施主側で起きがちなトラブル

  • 「写しは渡せない」と言われ、後から確認できなくなる
  • 見積の廃棄物量と、実際の処理量が合わず説明が曖昧
  • 運搬先・処分先の説明がなく、どこへ行ったか分からない

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3. 紙マニフェストの流れ・返送期限・保存の考え方

施主が「いつ頃写しをもらえるか」を理解するために、紙マニフェストの流れをざっくり把握しておくと安心です。
実務では、運搬・処分の完了報告が揃ってはじめて一式が完成します。

(目安)写しが揃うまでの流れ

  1. 解体工事で廃棄物が出る → 解体業者等がマニフェストを交付(または電子登録)
  2. 収集運搬 → 処分場へ搬入
  3. 処分が完了 → 完了報告(紙の返送/電子の報告)がそろう
  4. 解体業者から施主へ「写し」や「電子の出力」を提出

紙マニフェスト:返送・報告の期限(よく聞かれる部分)

区分何を示す?排出事業者(工事側)へ施主が気にするポイント
B2票運搬終了の報告運搬終了後 10日以内運搬が終わった事実が確認できる
D票中間処理の完了報告処分終了後 10日以内中間処理が完了したか
E票最終処分の完了報告最終処分終了後 10日以内最終的にどこで完了したか

注意:「一定期間内に返送がない場合、排出事業者は状況確認が必要」とされ、目安として
B2・Dが90日以内(特別管理は60日以内)Eが180日以内などの考え方が整理されています。
施主としては、写し提出がいつになるか(期限の目安)を、契約時に合意しておくと安心です。

保存期間(施主が知っておくと安心)

  • 紙マニフェストは、工事側(排出事業者等)が写しを5年間保存する運用が基本です。
  • 電子マニフェストの場合は、情報処理センター側でデータ管理されるため、登録した分については保存が不要と整理される資料もあります(ただし、施主への説明資料として「出力」を保管しておくと安心です)。

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4. あやしい会社の兆候チェックリスト

施主の立場でも確認しやすい「危険サイン」をまとめました。

よくある兆候施主が取るべき対応
「写しは渡せない」と言う契約前に「写し提出」を条項化。契約後なら書面(メール)で提出依頼。
運搬先・処分先を説明しない処分先の名称・所在地・許可の有無を確認(最低限、説明できる業者を選ぶ)。
見積の廃棄物分類が雑「何が」「どの単価で」「どこへ」を明確に。数量根拠が出せるか確認。
やたら安い(理由の説明がない)安さの理由(分別の前提・処分ルート・追加費用条件)を必ず確認。

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5. 施主が「写し」を確実にもらう方法(依頼テンプレ付き)

契約前に確認する(おすすめ)

  • 契約書・見積の段階で、「マニフェスト写し一式の提出」を明記する
  • 提出時期の目安を決める(例:工事完了後◯週間以内に提出/遅れる場合は中間報告)
  • 紙か電子かを確認(電子なら「JWNET登録内容の出力」を提出してもらう)

(コピペOK)施主→解体会社への依頼文例

件名:解体工事に伴うマニフェスト写し提出のお願い

お世話になっております。○○(施主名)です。
解体工事に伴い発生した産業廃棄物について、適正処理の確認のため、マニフェスト写し(または電子マニフェスト登録内容の出力)一式の提出をお願いいたします。
可能でしたら、提出予定日(目安)も併せてご連絡ください。よろしくお願いいたします。

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6. 電子マニフェスト(JWNET)の場合の確認ポイント

電子の場合、施主が直接JWNETにログインして確認するのは現実的ではありません。
その代わり、解体会社側から次のような「出力資料」をもらうのがスムーズです。

  • 登録内容の出力(PDF/印刷):案件ごとの登録情報・進捗・完了日が分かるもの
  • 月次一覧(CSV/一覧表):品目・数量・運搬先・処分先が一覧で分かるもの
  • 必要に応じて受渡確認票など:現場での受け渡し証跡(運用している場合)

施主が見るべきポイントは紙と同じです。
「品目・数量・日付」「運搬先・処分先」「工事の説明と整合」が揃っていればOKです。

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7. よくある質問(FAQ)

Q1. いつ頃、写しを受け取れますか?

工事完了後すぐに全部揃うとは限りません。運搬・処分の完了報告が揃って一式が完成します。
目安として「提出予定日」を契約時に決めておくと安心です(遅れる場合は中間報告をもらいましょう)。

Q2. 「写しは渡せない」と言われました。どうしたら?

まずはメールなど記録が残る形で「写し提出」を依頼してください。
それでも不明瞭な場合は、所轄自治体(環境担当)へ相談するのが安全です。

Q3. 電子マニフェストのメリットは?

返送待ちが減り、検索・集計がしやすく、紙よりヒューマンエラーを抑えやすい点です。
施主としては「登録内容の出力」をもらうと、確認が一気に楽になります。

Q4. 施主が見るべき「最低限のチェック項目」は?

①写し(または出力)が出る/②品目・数量・日付の整合/③運搬先・処分先の説明ができる。まずはこの3点でOKです。

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8. まとめ|相談先(ケイ・システムの支援)

施主目線のポイントは、(1)写しを確実にもらう(契約で決める)(2)数量・品目・日付の整合(3)運搬先・処分先を説明できる業者かの3点です。
ここが揃えば、解体後の不安は大きく減らせます。

ケイ・システムができる支援(工事会社様向け)

  • 紙マニフェスト運用の整備(返送管理・差戻し削減・台帳化)
  • 電子マニフェスト(JWNET)導入支援・運用設計
  • 入力代行(代行起票)・月次集計・証憑管理のバックオフィス支援


お問い合わせ・ご相談

解体工事における紙・電子マニフェストのご相談は

お気軽にお問い合わせください。
株式会社ケイ・システム|〒242-0028 神奈川県大和市桜森2丁目3-15 三井ビル101
TEL:046-259-6112
FAX:046-259-6113 /
Mail:info@ksystem.kanagawa.jp

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株式会社ケイ・システム 代表取締役 小島啓義

監修・執筆:株式会社ケイ・システム(神奈川県大和市)/ 代表取締役
小島 啓義

「廃棄物業界をITで変える」をミッションに活動する、産廃・解体事務の専門家。
産廃処理企業での勤務時代、アナログだった社内事務をゼロから構築し、電子マニフェスト化率を5%から80%へ向上させた実績を持つ(当時の関与事例・概算)。
現場と事務の両面を踏まえ、現在は「ゴミの見える化」を実現する自動計量システム『企業の体重計®』の開発や、複雑化する産廃事務の代行・DX支援を通じ、循環型社会のデジタルインフラ構築を推進中。

免責:本記事は、産廃・解体業界の実務で起きやすい論点を整理した一般情報です。法令・運用は改正や自治体運用で変わる可能性があるため、必ず一次情報(JWNET公式・自治体・環境省等)で確認してください(要確認)。個別案件は状況により最適解が変わりますので、無料相談をご利用ください。

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